みらいわブログ 2020年5月号

『遺言書を書いた話』

 私は、この4月8日に遺言書を書きました・・・
と言っても、まだ余命宣告を受けたわけではありません。
実は、ちょっとした手術を受けることになり(ちょっとしたと言っても、一応全身麻酔が必要な程度の)、年齢から考えても(今年で67歳になります)何が起こってもおかしくないので、「この際遺言書を書いておこう」と考えたのです。

 本来は、毎年1月1日に『今年の遺言書』を書くようにしています。しかし、今年に限って、可愛がっているベトナム人の夫婦が正月に泊まりに来まして、あちこち連れて行ったり、遅くまで話が盛り上がったりと、ゆっくり机に向かう時間のないまま、ずるずると時が過ぎていたのです。

 入院が決まってから、さあ遺言書を書かなくっちゃと言う段階で、本業である税理士事務所の仕事がムチャクチャ忙しくなったのです。確定申告期限間際に、大型の個人事業者から、急遽今年の確定申告をお願いしたいとの連絡があり、忙しい中に無理矢理それを詰め込んだので、3週間ほどは、ほぼ土日もないような状況が続き、一応完了したのが4月の7日。夜戻ってから、入院の準備をして、慌てて翌日入院となりました。

 と言うことで、入院してから翌日の手術までの間に、院内のコンビニで便せんとボールペンを購入し、検査の合間に遺言書を書くという、全く慌ただしい作業をして、何とか手術までに書き上げた遺言書を、付き添いの家内に託して、これも慌ただしく手術室へと向かうことになりました。

 この文を書いていると言うことは、幸いにも遺言書は当面役には立ちませんでしたが、昨年の正月に遺言書を書いた時とはずいぶん状況が変わってきていることを、改めて感じました。遺言書は自筆証書であっても、十分に効力はありますし、この7月からは法務局が遺言書を保管してくれる業務も始まります。
 みなさんも、時々、遺言書を見直してみてはどうでしょう?結構状況が変わっていることに驚きますよ。え?遺言書はまだ書いていない?それは絶対まずいですよ~

 税理士 半田 正樹