「旧車ブームに思うこと」
ここ数年旧車と呼ばれる、昭和から平成初期にかけての自動車がブームとなっています。特に若い子たちに人気があるようで、自身が生まれる前に誕生した自動車を所有して楽しんでる人たちが多いようです。
昭和50年代から平成初期にかけては、日本車の技術が格段に向上した時代で、外国、特にアメリカ・ドイツ車と肩を並べるほどになっていった、日本車の進化を感じることができる時代です。様々な新しい技術が生まれ、自動車にワクワクドキドキしていた時代です。
コロナ過で人と会うことが制限されていた時期に、ひとりで楽しめる趣味として旧車ブームが広まったと何かの記事で見ました。YouTubeで旧車ライフを配信されている人が多く、そのいくつかを楽しく拝見しております。旧車が生まれた当時を知る人間としては懐かしく、また、新たな発見もあります。そこで改めて思うことは、当時は気づきませんでしたが、ものすごく活気があったのだということです。日々技術革新が行われ、それを誰でも肌で感じることができた時代であったと。
人気が出てきたことはいいことなのですが、反動として中古車相場がかなり上昇しております。しかも最近は投機目的で所有する人や海外からの購入者の影響もあり、想像以上の値上がりとなっています。また、古い車なので新品部品がなく中古又はリビルト品の取り合いで、部品の調達も難しい状況です。さらに、修理との闘いでもあります。元々所有している人以外は、現実的には旧車に手を出すのは金銭的に厳しい状況です。もう少し価格が下がると考えたいのですがね。
昔あこがれていた車を所有してみたいという想いや、昔所有していた車にもう一度乗りたいと想いで旧車の世界に足を踏み入れる人、家族が所有していた車を自分も運転してみたいという想いで旧車の世界に入る若い人など様々です。イベントに行くとそのような人たちがたくさんいてうらやましくなります。
楽しいことだけではないと思いますが、今所有している人もこれから所有しようと考えている人も、素敵な旧車ライフを送ってください。
社会保険労務士 林 穣