みらいわブログ 2020年6月号

みらいわブログ6月号

 皆様、コロナ禍で大変な時ではありますが、三密に気を付けて頑張りましょう。
 今回は、最近世間で注目を集めている妖怪の話をしようと思います。皆さんはアマビエをご存じでしょうか。長髪で嘴がある半魚人のような妖怪です。
 世間では、コロナ禍を沈めてくれるのではなんて話で盛り上がっているようですが、この妖怪について少し調べてみたので、お時間のある方は読んでみてください。
 少し話が飛びますが、古事記を読まれた方はご存じだと思いますが、山幸彦と海幸彦のお話からこのアマビエの話に続いていきます。
 山幸彦は猟師を海幸彦は漁師をしていました。ある日山幸彦は海幸彦にお互いの道具を交換しないかと持ち掛けました。海幸彦は3回断りましたが、結局道具を交換しました。そしてここで事件が起こりました。山幸彦は、海幸彦が大切にしていた釣り針をなくしてしまいました。海幸彦もなれない猟師のため獲物が全く捕れなかったので、慣れないことはするものではないから、道具をもとに戻すことにしようと言ったのですが、ここで、山幸彦は海幸彦の釣り針を無くしたことを告げました。すると海幸彦はものすごく怒って釣り針を探してくるように言いました。
 山幸彦は広い海で針を見つけることは不可能だと途方にくれていると海神が助けてくれました。海神は山幸彦を気に入って、自分の娘トヨタマヒメと結婚させました。
 ここで終わっていればハッピーエンドだったのですが、海神は、めちゃくちゃ山幸彦びいきになったため、海幸彦に呪いをかけました。という話です(かなり内容に脚色ありですが)。
 山幸彦も海幸彦も古事記に登場する神様です。そして日本では神様が落ちてしますと妖怪になるというのが昔からいわれています。河童ももともと水の神様だったとか。
 で、この海幸彦が呪いによって「幸せ」の文字が無くなり海彦となり妖怪の海彦坊主となり、これがカタカナ表記のときにアマビコとなりこの誤字表記がアマビエとなったという説があるそうです。
 そこで、アマビエの話ですが、弘化3年(1846年)肥後国に現われて「当年より6か年の間は諸国で豊作がつづく。しかし同時に疫病が流行するから、私の姿を書き写した絵を人々に早々に見せよ」と予言めいたことを告げ海に消えたそうです。
 ここで、すごく疑問に思うことは疫病を退散させるなんて一言も言ってないんですよね。
 ここからは私の憶測ですが、神様は人々の信仰を集めるとそのお力が強くなるそうです。
アマビエも人々に認知されることによって、海神にかけられた呪いを解く力を集めようとしているのではないかなと勝手に想像しています。
 信じるか信じないかはあなた次第です。すみません。これが言いたいために長いお話をダラダラと書いてしまいました。
 コロナ禍まだまだ予断を許さない状況ですが、皆さん頑張っていきましょう。

                   税理士  上村昌毅

みらいわブログ 2020年5月号

『遺言書を書いた話』

 私は、この4月8日に遺言書を書きました・・・
と言っても、まだ余命宣告を受けたわけではありません。
実は、ちょっとした手術を受けることになり(ちょっとしたと言っても、一応全身麻酔が必要な程度の)、年齢から考えても(今年で67歳になります)何が起こってもおかしくないので、「この際遺言書を書いておこう」と考えたのです。

 本来は、毎年1月1日に『今年の遺言書』を書くようにしています。しかし、今年に限って、可愛がっているベトナム人の夫婦が正月に泊まりに来まして、あちこち連れて行ったり、遅くまで話が盛り上がったりと、ゆっくり机に向かう時間のないまま、ずるずると時が過ぎていたのです。

 入院が決まってから、さあ遺言書を書かなくっちゃと言う段階で、本業である税理士事務所の仕事がムチャクチャ忙しくなったのです。確定申告期限間際に、大型の個人事業者から、急遽今年の確定申告をお願いしたいとの連絡があり、忙しい中に無理矢理それを詰め込んだので、3週間ほどは、ほぼ土日もないような状況が続き、一応完了したのが4月の7日。夜戻ってから、入院の準備をして、慌てて翌日入院となりました。

 と言うことで、入院してから翌日の手術までの間に、院内のコンビニで便せんとボールペンを購入し、検査の合間に遺言書を書くという、全く慌ただしい作業をして、何とか手術までに書き上げた遺言書を、付き添いの家内に託して、これも慌ただしく手術室へと向かうことになりました。

 この文を書いていると言うことは、幸いにも遺言書は当面役には立ちませんでしたが、昨年の正月に遺言書を書いた時とはずいぶん状況が変わってきていることを、改めて感じました。遺言書は自筆証書であっても、十分に効力はありますし、この7月からは法務局が遺言書を保管してくれる業務も始まります。
 みなさんも、時々、遺言書を見直してみてはどうでしょう?結構状況が変わっていることに驚きますよ。え?遺言書はまだ書いていない?それは絶対まずいですよ~

 税理士 半田 正樹

みらいわブログ 2020年3月号

みらいわブログ 2020年3月号

【財産を持っているひとが認知症になったら・・・】

私は日ごろ不動産の売買に関するお仕事をさせていただいております。その現場でお客さまから「え?自宅なのに売れないのですか???」と言われることが最近増えてきました。実はそうなのです。絶対に売れないということではないのですが、ご自身やご家族が思うタイミングでスムーズに売ることはできなくなります。財産を持っている人(不動産の所有者)が認知症などになり判断能力が低下している(もしくは判断できない)場合、その人の法律行為は認められないからです。(法律行為というとむずかしく聞こえると思いますが、要は「売ります」という意思表示は無効だということとです。) 一つの解決方法として後見制度を利用するという手段がありますが、手続きや費用の問題、裁判所がかかわってくることや時間の問題など、最善の方法とは言えない部分があります。
そこでご紹介したいのが「家族信託」です。家族信託をしておけば、財産を持っている人が認知症になっても自宅の売却をスムーズにおこなうことができます。

事例でご紹介いたします。
<ご相談内容>
●相談者:山田花子さん(78歳・女性)北九州市在住
●現 状:
・ご自宅でひとり暮らしをしている。(ご主人は約2年前に他界された)
・子どもさんはいらっしゃらない。
・法定相続人は、ご兄弟やご兄弟の子どもさんの複数人いらっしゃる。
・現在ある財産は、このご自宅が主で、現預金はあまりない。

●ご希望や叶えたいこと:
・可能なかぎり自宅で暮らしたい。
・ひとり暮らしに不安が出てきたら、どこか施設への入所を考える。
・入所する際そして入所してからの施設費用や生活費など、金銭面で親類に迷惑をかけたくない。
・入所する際に自宅を売却し、さまざまな費用に充てていきたい。
・しかし、その際に物事の判断能力が低下していて、自宅を売れない状況だと困る。

●課題や問題点など:
・手持ちの現金・預金が少ないため、施設に入所する際の費用が足りないであろう。
・もらっている年金も月13万円~14万円程度なので、施設に入所してからの施設費や生活費も不足する可能性が高い。
・費用捻出のために自宅を売却しようとした際の判断能力。
・自宅売却後、認知症などになった場合には預金口座が凍結される可能性が高い。

【対応手法の検討】
① 遺言書を書いておく⇒ そもそも遺言書は、亡くなられた後のための手法ですので、ご自宅の売却や費用の捻出には適さない。
② 成年後見制度を使う(任意後見制度もしくは法定後見制度)⇒ 先でも述べましたが、家庭裁判所が関わってくること、利用するための手続き、後見制度がはじまってからの費用の問題、スムーズな売却手続きとならず売却の好機を逃してしまう等あり、最善の方法とは言えない部分がある。

<家族信託を利用した場合>
家族信託は、ご自分が、任せたい人に財産の維持や管理、処分(売却)を任せることができます。元気なうちにおこなう契約です。財産すべてではなく任せたい財産だけ任せることができます。
ご自宅の売却は、任された人がスムーズにおこなうことができ、手続きをご自分の代わりにおこなってくれます。ご自宅の名義は任された人の名義に変わりますが、ご自宅を売却したお金は、ご自分のものですのでご安心ください。
その後、ご自宅を売却したお金は、任された人が、ご自分のために使ってもらうように決めておくことができます。そして、亡くなられた際に、もし残っているお金があった場合、あげたい人にあげることができますので、遺言書と同じような機能もあります。

家族信託をしておけば、上記のイメージ図のような流れとなります。財産の管理や処分(売却)を任された甥っ子さんが、スムーズにご自宅を売却することができます。今後の費用の問題、手続きの問題、時間の問題をクリアできると思います。
 
私たち『一般社団法人みらいわ』には、この家族信託をコーディネートする担当(お客様からのご相談やお悩みをお聞きし、解決策を考える担当)と、このコーディネートをもとに契約書として形にする家族信託専門士の両方が在籍しておりますので、ぜひ私たちにご相談ください。

加来不動産株式会社
家族信託コーディネーター 井料 隆彦

みらいわブログ 2020年2月号

2020年2月になりました!
こんにちは、今回のブログ担当はわたくし税理士の兼田円です。
消費税税率が改正されはや4ヶ月が過ぎましたが、なかなか会計処理になれない方もいらっしゃる様子。それもそのはず、レシートの記載方法が数パターンあるからです。加えて税込経理の場合と、税抜経理の場合で、レシートに記載された金額を足し算するのか引き算するのか異なりますし、そもそも古いレジでいまだに改正対応していないレシートもあるようです。単純にデータ処理の手数が増え、年末年始の繁忙期も加え会計処理が遅れがちなクライアント様も…。
税務申告の期限は待った無しなので、私もお手伝いしつつ、なんとか対応していただくしかありません。

改正といえば、この2020年度から所得税の控除について大きな改正が適用されます。
簡潔にポイントを上げますと、
①基礎控除38万円が48万円へ引き上げ(所得制限あり)
②給与所得控除が10万円引き下げられ、逆に上限が220万円から195万へ引き下げ(諸条件あり)
うーんこれだけではよくわかりませんね。
実際に影響を受けそうな方を3パターンほどご紹介します。
(1)給与所得者で年収が850万円以下の方
①の減税と②の増税の両方が関係するため、実質的にほぼ影響なし
(2)給与所得者で年収が850万円超の方
給与所得控除の上限が引き下げられたため、実質増税で手取り額が減ります
(3)個人事業主(フリーランス含む)
①のみ影響を受けるため、基本的には減税となります。ただし青色申告控除65万円の要件が厳しくなるので変化なしとなる方も。
・・・上記の他にも様々な影響が予想されます。このように、所得税の計算構造が複雑になるのです。質問を受けてもなかなか一言で説明し辛く、「税負担が増えるか減るかは、それぞれの方のケースによります」としかお答えできません。
原則的には、高所得者により多い税負担を求める改正であり、応能負担という観点からは効果の高いものになります。が、私は、個人的に『税は簡素でなければならない』と思っています。国民の生活に大きく関わるものであり誰もがその内容をよく理解した上で納税するべきだと思うからです。しかし公平性を追求すれば、税はどうしても複雑になります。ジレンマです。

毎年改正される租税特別措置法や政策実現のために次々と創設される税制にはとても頭を悩まされますが、実務家としてしっかり検討・対応していかなければと思います。

税理士 兼田円

みらいわブログ 2020年1月号

新年のご挨拶

 皆様、明けましておめでとうございます。
 令和になり初の新年を迎えました。今年は夏に東京オリンピックが開催されますね。
日本選手団の活躍を期待して、テレビの前で応援したいと思います。
昨年は、ラグビー・ワールドカップが開催され、日本中が盛り上がりました。海外の一流選手達のプレーに魅了されたことも確かですが、その原動力となったのは日本代表チームの素晴らしい活躍でした。「ONE TEAM(ワンチーム)」という言葉が昨年の流行語大賞に選ばれたのも、多くの方が納得されたのではと思います。
個人的にも、ベスト8入りが掛かった10月13日の横浜で、日本代表がスコットランド代表に勝利した瞬間に立ち会えたのは幸運でした。その時は歴史の証人になれたような興奮と感動をおぼえました。

さて、私たち『一般社団法人みらいわ』は、平成26年2月に誕生し、6年目を迎えようとしています。「資産にまつわる様々な悩み事を、気軽にしかも問題が起きる前に解決するお手伝いができる組織」を作ることを目標に、これまで活動を続けてまいりました。今年もお客様の様々なご相談にお応えできるよう、ネズミのように小回りがきく、機動的でしなやかな身のこなしを心掛けてまいります。

 再びラグビーの話(しかも伝聞話)で恐縮ですが、日本代表チームには海外出身選手が約半数いました。日本で生まれ育った選手同士は日本語を使いますが、日本人同士では「あうんの呼吸」のように言葉にしなくても分かり合えるだろうと省略する部分があります。当然ながら、海外出身選手に「あうんの呼吸」は伝わりません。細部にわたり言葉を使って具体的かつ厳密に意思疎通を図ってきたそうです。結果として、日本出身選手の意思疎通も精緻さが増し、プレーの精度が高まりました。

「みらいわ」は専門資格者が集結したチームですが、各メンバーは異なる専門分野の「言葉」を話します。そこでチームとしては、資産対策に関する共通テーマの他、各人の専門分野についても研修会等を通じて「言葉」を理解し、知識や考え方の意思疎通を図っています。これにより、専門性が横断的な案件への対応も強化され、今後はさらにチーム力を高めてまいります。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

一般社団法人みらいわ  沖永 裕章

みらいわブログ 2019年12月号

「所有者不明土地」ってなに?

 皆さんは「所有者不明土地」って言葉を聞いたことありますか?

 令和元年6月1日、「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法」が施行されました。
 所有者不明なんて土地があるの? 不動産の登記制度はどうなってんの? 司法書士は何やってんの? なんて思われる方も多いかもしれません。
 私たち司法書士の力不足な面もあるのかもしれませんが、実は不動産登記(その中でも特に権利に関する登記)というのは、実は登記してもしなくてもいいんです。不動産登記(権利に関する登記)は「権利」であって「義務」ではないんですね。ですので、相続が発生しても何もしないで放っておく方々もいるんです。(※なお、会社や法人の登記は義務です。登記を懈怠すると過料になることがありますのでご注意ください!!)
 ちなみに、売買で取得した不動産を登記しないで放っておく人はいません。万が一放っておいて売主さんが他の人に二重売買してその買主さんが何も知らずに先に登記してしまったら、たとえ先に買っていたとしても登記した人には勝てないからです。
 でも、相続で取得した不動産を自分の被相続人(又はその直系尊属)の名義のままにしておいても、二重売買みたいなことをされる心配はありません。

 そして、そういった亡くなった方の名義のままで持ち主が不明の土地が、2016年の時点で日本全体で410万ヘクタールあるそうです。この広さって既に九州全体の面積より広いんです(汗) 今後何も対策しなければどんどん増えるとのことで、2040年には北海道の面積(約780万ヘクタール)に匹敵するとの見方もあります。
 そして、このような土地があると様々な問題が起こります。震災の復興事業や将来の災害対策として堤防や土地の補強等の公共事業をしようとしても、対象地の中に所有者不明土地があると思うように工事が進められないといったケースも出てきます。

 そこで、冒頭のような法律を作って、法務局の権限で土地を調査し、相続人を探したりすることができるようになりました。そして見つかった相続人には通知を発送し、相続登記を促していく予定です。我が福岡県でも、この年末年始には前述の通知が相続人あてに送られる予定です。(※この法律に該当する土地は福岡県全域で相当の数があり、毎年一部の地域ごとにこの作業をしているため、該当するケースでも今年通知が来ない方もいます。)
 また、今後の法改正によって、相続登記の義務化や罰則等も検討されているようです。

 このような通知を受け取ったけど一体どうしたら良いかわからないという方、まだ相続登記をしていなくて、そもそもどうしたらいいのか悩んでいるという方がいらっしゃれば、我々みらいわにぜひお気軽にご相談くださいね。

たかき司法書士事務所
 司法書士 高木 誠

みらいわブログ 2019年11月号

《 相続でもめる原因は【相続税】ではなく【分け方】です! 》

■相続でもめる原因はナニか? 
 結論から申しますと、「税金」ではなく、「分け方」でもめることがほとんどです。では、なぜ相続が起きてからもめてしまうのか。それはいくつか要因はありますが、現場で起きている事例をいくつかあげてみましょう。

①兄弟(家族)間での「コミュニケーションが日ごろから少ない」
②各相続人が「自分都合で」財産の分け方を頭のなかで考えている
(あるいは全く 考えていない)
③実際に財産を分けるときに「意見が合わない」(配偶者等がそこに介入する)
④税理士・司法書士から分け方について「納得のいく答え」がでない

■「分け方」を考える前にすること
 それは「分け方」について考えておくことが第一です。そのためにすべきことは、まずはざっくりでも良いので、相続税がどのくらいかかるのかの「現状把握」です。分からない方は、当社にご相談ください(税理士の先生は、相続に関して得手不得手が別れますのでご注意を)。
 つぎに、相続に詳しい専門家に自分のいまの考えを伝えてみること。あるいは、どう分けて良いか分からないときは、そのままの意見をぶつけてみることです。

■相続税が発生する方は要注意!
我々、「一般社団法人みらいわ」が「もめない相続」を実現させるために行っていることは、もちろん「現状把握」のお手伝いですが、その先にはお持ちの財産を【3つの評価(相続税路線価・時価評価・収益評価)】【4つに分ける(守る財産・備える財産・運用する財産・処分する財産)】ことを行い、財産を見える化することで(下図、参照)。この考え方は「もめない相続」にとても重要なことですが、残念ながら多くは知られていません。

■「だからこう分けた」が必要
 ほとんどの相続に不動産がからんできます。だからなかなか平等に分けることがむずかしい。それ故に【3つの評価(相続税路線価・時価評価・収益評価)】を【4つに分ける(守る財産・備える財産・運用する財産・処分する財産)】ことを行い、さらに「だからこう分けた」という想いや理由があれば「円満な相続」が実現できるはずです。

■まとめ 
 相続税の節対策は、最後です。と言いますのも、節税対策がうまくいっても、相続計画(分け方)がうまくいかないと結局もめます。
 ですからどうか「節税」という言葉に乗せられないで下さい。世のなかには必要のない「節税対策」が多いと感じています。


加来不動産株式会社
代表取締役 加来寛

みらいわブログ 2019年10月号

退院時の支払いで立て替え清算をしないで済む方法

みなさまこんにちは。
夏の名残が薄れてき、日に日に朝晩が過ごしやすくなってきました。
体調管理が難しい時期でもありますがいかがお過ごしでしょうか。
今回は入院や手術を受けたときに精算時の支払いで立て替え清算をしないで済む方法をご案内したいと思います。

「限度額適用認定証」(以後、認定証)をご存知でしょうか。
簡単に説明しますと、入院や手術のあと退院するときに医療費を支払いますが、その時にこの認定証があると“自己負担限度額までの支払いで済む”ということになります。
下記イメージ図をご参照ください(年収区分が約370万円~770万円の方の場合の例)
例えば月の医療費が100万円かかったとします。自己負担3割で考えると支払いは30万円ですね。そして約3~4ヶ月後に高額療養費として約20万円が戻ってきます。
つまり、一旦は約20万円を立て替えておく状態です。
しかし、認定証を事前に申請し医療機関窓口に出しておくと、精算時に高額療養費を立て替える必要がなく本来の自己負担限度額まで(約10万円)を窓口で支払えばよいことになります。(自費診療や食事代・差額室料などは対象になりません)

では、その認定証はどこで申請したらよいのでしょうか?
皆様がお持ちの「保険証」によって申請場所が違います。
 ■国保 ・・・・最寄りの役所
 ■協会健保・・・各県の協会健保窓口(最寄りの年金事務所にも窓口あり)
 ■健保組合・・・各健保組合(勤務先経由で申請することが多いです)

申請すると一週間程で認定証が送られてきます。
申請にあたり有効期限を決められますが使い終わったら申請先に返還しなければなりませんのでご注意ください。
緊急入院された場合でも家族が代理で申請ができますので、早めに取得され退院までに医療機関窓口に提出されてください。
(一例でお伝えしておりますので人それぞれ申請環境や給付内容も変わる場合があります。
 詳しくは各機関へお問い合わせください。)

この制度が導入され10年以上経ちますがまだまだ認知されておらず、最近は医療機関窓口でも親切に案内して下さることが多いようです。
日々「どんな医療保険に加入すればいいの?」と相談を受けますが、まずは世界に誇る日本の社会保障制度を知っておくことも大事ですね。
だって、収入から毎月結構な金額を「社会保険料」として納めていることと思います。
それらを知らずしては勿体ないですからね。

プルデンシャル生命保険株式会社
北九州支社 ライフプランナー
牛島洋介

みらいわブログ 2019年9月号

日本伝統の灌漑工法に学びアフガンの農地をよみがえらせた中村哲さんが

筑後川の山田堰をアフガンの人たちを連れて視察に来られた。

それに少しの間だけ参加させてもらった。

中村氏は冒頓とした感じの人で、多くを話されなかったが、書かれた文書を

読みとても感銘を受けた。

大地と向き合い、水と向き合うとは、生き方につながり、

倫理観を生み出すのだと思った。

倫理観とはもともと自然の中で生きることから生まれるものだと

気づかされた。

アフガンの人たちは山田堰をみて、水制上の仕組みをどれだけ

把握されたかはわからない。

昔の脱穀機や唐箕がどれほど活用されるかもわからない。

むしろ、今の日本人と同じく過去のものとして感じるのかもしれない。

だが、日本や世界の河川を相手に向き合ってきた私の主人と中村哲氏が

二人で並んで話しているのを見て、少しずつ時代が変化しているのを

感じられたことに感謝している。

今、洪水や大雨が話題にされているが、太古からわれわれ日本人も含め

人々は、水と大地と向き合ってきた。

山田堰もその中で生まれてかつ現役の堰だ。築造100年といわれているが、

この原理は太古から応用され、いろんな川で形を変えて利用されている。

コンクリートで固めた堤防を築くことがすべてだと思うのは、

自然に対しておこがましいと思う。

いま一度、水と大地に向き合うべきだと思った一日だった。

松木公認会計士税理士事務所
公認会計士・税理士 松木 摩耶子

みらいわブログ 2019年7月号

相続法改正1 「特別寄与請求権」

みなさんこんにちは。弁護士の三山です。

以前も当ブログにおいて,相続法改正について若干触れておりました
このうち,自筆証書遺言の方式緩和は,すでに本年1月から施行されています。
その他の改正のほとんどは,今月から施行されることになります。
今回は,今月から施行される相続法改正の「特別寄与請求権」について,簡単にご説明したいと思います。

従前からの制度 「寄与分」

これまでも、「相続人」が、被相続人の療養看護等により特別の寄与をした場合、その特別の寄与の分、相続分を増加させるという制度がありました。
しかし,この寄与分は,あくまで「相続人」のみに認められるものです。

例えば,父A・母B・長男C・長男の妻D・二男E・長女Fの家族の場合で,父A・長男Cがすでに亡くなっているというケースを考えてみます。
母Bの相続人は,二男Eと長女Fの二人で,その相続分は,それぞれ1/2ずつです。
ここで,長女Fが母Bに対して療養看護等を行って特別の寄与が認められた場合,長女Fの相続分が増えます。
しかし,長男の妻Dが療養看護等を行ったとしても,それは母Bの相続には何らの影響も与えません。

新設制度 「特別寄与請求権」

改正法では、「相続人ではない一定の親族」が、被相続人の療養看護等により特別の寄与をした場合にも、その特別の寄与の分、固有の請求権を認めることになりました。
したがって、改正法によれば、相続人ではない長男の妻Dが療養看護等を行って特別の寄与が認められた場合,その特別の寄与に応じて,長男の妻Dにも一定の請求権が認められることとなりました。
さて,この制度,「夫を亡くした義理の娘Dが,夫・長男を亡くした姑Bを支えてきたことを評価する制度」というと,とてもいい話のようですが,実際にはいくつかの問題が考えられます。

特別寄与料に係る税

長男の妻Dが特別寄与料を受け取った場合、遺贈により取得したものとして相続税が課税されます。
この場合,いわゆる「2割加算」が適用されます。
仮に,相続税の申告・納税がされた後に特別寄与料を受け取った場合,長男の妻Dは,期限後申告又は修正申告をする必要があります。
また,二男E・長女Fは,自身の相続税の課税対象となる金額から特別寄与料を控除できますが,特別寄与料を支払ったのが相続税の申告・納税がされた後であれば,更生の手続きを行はなければ,納税し過ぎた税金が返ってきません。

特別寄与料額

従前の「寄与分」においてもですが,特別寄与料の具体的な金額は,協議や家庭裁判所の審判によって定めることになります。
法律上は「寄与の時期,方法及び程度,相続財産の額その他一切の事情を考慮」して決めることとされています。
つまり,ケースバイケースとしか言いようがなく,「そもそも特別の寄与を認めない。」といった争いや,「金額が低すぎる/高すぎる。」といった争いが生じてしまうことが考えられます。

特別寄与の立証

民法上の請求権を裁判所において認めてもらうための大原則は,「請求する側が立証する」ということになっています。
したがって,二男E・長女Fが長男の妻Dの特別の寄与を認めてくれない場合,長男の妻Dとしては,母Bに対する具体的な寄与の内容・程度を証拠に基づいて立証する必要があります。

特別寄与請求の時期

特別寄与請求をできる期間は,母Bの死亡後6か月~1年間と比較的短期間に制限されており,この点も注意しておく必要があります。

弁護士 三山直之